箱庭で遊ぶ日々

よく考えながら生活していくために

97歳 父のこと

今年で施設での生活も5年目を迎えた.介護士さんをはじめ,世話をしてくれる人々との関わりを楽しみながら,元気に過ごせている.本当にありがたいことだ.

時々,新型コロナウィルスの感染者が出るのだが,今のところ,父は罹患していない.ワクチン3回目も接種したのだが,これまで熱が出たり調子が悪くなったりしたこともない.ワクチンが「効いていない」ということかも知れない.

眼は,緑内障白内障のためか,かなり見えづらくなっているらしい.もう,時計も読もうとしない.かろうじて自分の名前をかける程度だ.ラジコンや知恵の輪で遊ぶこともなくなり,楽しみ限られているとは思う.匂いは以前からかなり衰えている.ここ2,3年,耳も少し悪くなったのだろうか,テレビや音楽を流す時の音量が大きくなって気がする.隣の部屋に聞こえないと良いのだが.

相変わらず,見えないながらも,いくつかのテレビ番組は楽しめているようだ.大河ドラマ「鎌倉殿」は,弟とも話ができることもあって,特に楽しみにしている.弟が手配してくれた「アレクサ」を使って,検索したり,音楽を流したりしている.適切な質問をするのに頭を使うらしく,役になっているようだ.

たまに,施設のアクティビティにも参加しているようだ.先日は,職員の方々によるハワイアンを鑑賞したといっていた.そこで出てきた名前が「灰田勝彦」.戦前から,ハワイアンソングを始め,流行りの歌を歌っていたらしい.調べてみると,1970年代くらいにも活躍していたそうだ.良くそんな古い歌い手の名前を憶えているものだ.父の記憶力には関心させられる.

こうやって父のことをあれこれ書き始めてみると,あれもこれも,記録しておきたいことがいっぱいになる.時間は限られているので,今日はこの辺で.